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こうすれば、現場できれいな湯をつくることができます!

青銅・黄銅の溶解方法 《溶解と攪拌作業》

湯は、なぜ まぜる必要があるのでしょうか?

1. 成分の偏析を防ぐためです

銅合金は元来異種の金属を合せてあるので、一旦合金を作ってもその合金地金を静止状態(溶湯にまったく手を触れない)で溶解したとき、合金中の各成分が分離するように働きます。これが成分の扁析です。
銅合金の成分のうち、Sn,Zn,Alなどは軽くて浮きやすく、反対にPbは重くて沈みやすく、また酸化した金属は純金属に比べて重く沈みます。
そのため、撹拌することによって成分の均一化を計る必要があるのです。

2. 湯の温度を均一にするためです

一般的に銅合金の場合、溶解温度は青銅系は1250℃、黄銅系は1150℃に設定しています。るつぼ炉で溶解したとき、溶湯の温度は溶解が早くて「沸き」の良い、つまり性能の優れた炉では上下50℃位、逆に時間がかかって沸きの悪い、つまり性能の劣る炉では上下100℃位の差があります。特にるつぼ炉では炉蓋の反射熱があり、湯面は高温にさらされているので、底湯との温度差があるのは当然です。

るつぼ内の上層、下層の温度差を測るには、ある一定の時期に湯面で測温しバーナーを停めて底から10回位撹拌して再度表面で測温します。そのときの測定値とはじめの測定値の温度差の2倍が上下の温度差と考えてよいでしょう。

るつぼ内の温度差は100℃あることも!

従って、静止状態で溶解して測温したときに溶湯の上層で1250℃を示したとしても、底湯は炉の条件が悪いときでは1150℃位の場合があるのです。鋳込み温度は、ここからまだ下がるので、底湯をそのまま鋳込んだら不良となるのは当然と言えましょう。
性能の優れた炉の場合では、♯300るつぼ炉で1250℃に到達するまで1チャ一ジ目で約90分位です。

(注).ここで説明するるつぼ炉は油炊きまたはガス炉を対象としています。

3. 湯を精錬して品質をよくするためです

精錬とは、不純物や酸化物を除去するための操作です。金属酸化物は純金属に比べて比重が重く、溶解中に沈降しますから静止状態ではカスにはならず、またリン脱酸でも分離できません。窒素ガスの吹込みも余り効果は期待できません。

酸化物は酸化が更に進むとカスとなり溶湯から分離し湯面に浮上します。酸化物の酸化を促進させてカスとして分離させるには溶湯の撹拌しかないのです。なぜなら、るつぼは本来溶湯の酸化を保護するための容器であるから、静止状態では溶湯の対流は起らず、しかも酸化物は底へ沈む一方となります。

るつぼ炉の精錬場所は反射熱のある湯面だけ

るつぼ炉の場合の酸化させ得る場所は、開放部分である湯面だけとなります。湯面は炉蓋の反射熱と外気からの酸素がありますから、絶好の精錬場所なのです。その湯面へるつぼ炉の全溶湯を持ち上げるには撹拌しかないということです。

酸化物は大気中の酸素に触れてカスになる

酸化物は外気からの酸素を吸収して酸化が進み、やっと金属からカスとして分離するのです。溶解中に完全に酸化物が取り切れていないときは、溶湯に残存する酸化物は鋳込みのときにはじめて外気に接触し、鋳型中でカスとなったり、ガスを放出してキズやピンホールを作ることになります。

良い湯を作ることは、鋳物を作るための第一条件だと思います。そのために、必ず精錬を目的とした撹拌を充分に行っていただきたいのです。

湯のまぜ方はこのように

湯をまぜるための道具を用意しましょう

まず撹拌用具として、撹拌棒を4〜5本(AlBCの場合は8〜10本)を用意します。撹拌棒は15_径程度のの軟鋼製丸棒の先端に鉄アングルの切断したものや、厚みのある鉄板を溶接したもので、土壌黒鉛を水に溶いて塗り、コーティングした後よく予熱しておきます。

撹拌開始時期は、地金が溶落ちてから青鋼系は1150℃位から、黄銅系は950℃位からで、撹拌棒を溶湯中に挿入して底からるつぼの内壁に沿って四方八方より上下方向に回転させるように撹拌します。[図1の(イ)および(ロ)]

この際必ず底まで撹拌棒が届くように操作して下さい。でないと撹拌棒の先端より下の湯は静止状態となり、その部分の酸化物は浮上しません。溶湯は底へいく程低温で、しかも酸化物が多い悪い湯なのです。

まぜ方は、底から上へ 四方八方万遍なく

撹拌回数は多い程効果があり、通常1チャージに100〜200回行ないます。撹拌棒は白熱化しない内に取りかえて下さい。

撹拌は暑くて苛酷な作業ですからバーナーを停めて行なってください。特にガス炉の場合は、溶解中は中性雰囲気ですから、バーナーを停めると初めて酸化雰囲気となり、精錬に好ましい状態となります。

よくまぜて、カスを取ったら温度も上がりやすい

撹拌が終了すると一旦除滓し、昇温を続けます。除滓してありますから湯の熱伝導もよくなり、また湯温も均一化されていますので昇温速度は早くなります。

フラックスを使うと、攪拌にも効果的

溶湯が悪いとき、これは返り材やダライ粉などの使用量が多いときや、精錬のよくないインゴットを使用したときなどですが、このような場合は撹拌だけで精錬するのは作業が大変ですから酸化を促進させ、不純物を除く目的で精錬用フラックスを用いると撹拌の効果が一層大きくなります。
フラックスの使用量は溶解材料の0.5〜1%以内で、溶落時に装入しておき撹拌してください。この場合、ノロの除去には乾燥した廃砂またはスラグキャッチャーを上にふりかけて固めて取出します。

湯温が青銅系で1250℃、黄銅系は1100℃に達しますとバーナー停止し、もう一度撹拌を行ないます。撹拌中にカスが浮上するときはまだ酸化物が残存していることを示しているので、いくら撹拌しても浮上しなくなるまで徹底的に撹拌して下さい。

攪拌は途中と最後、2回に分けて

撹拌は、溶解の最終段階に一度に行なうのは労多くして効果は少ないので、先程述べたように溶落後に一度行なって除滓しておき、最後にもう一度行なうと大変良い湯が得られます。

テストピースを取って精錬を確認しましょう

インゴットを作る工程では、ここでテストピースを採取して破面検査を行ないます。テストピースは断面が20〜30_角の鋳鉄製金型に鋳込み、中心部をハンマーで折って破面を見ます。地金の種類によって破面色はそれぞれ違いますが、破面が固有の色一色で緻密な組繊であれば精錬完了です。《図2の(イ)および(口)》

(ロ)の状態であれば精錬不充分で'更に攪拌を続行します。

カスがなくなれば 脱酸で仕上げをしましょう

青銅では りん銅脱酸処理

すず青銅系の場合は、地金の0.2%のリン銅で脱酸を行ないます。撹拌(精錬)が完了して除滓し、きれいになった溶湯中にリン銅をフォスポライザーで(なければ鉄棒にリン銅を銅線でくくりつける)速やかに押込み、よく撹拌します。5〜6分沈静すれば溶解は完了で、鋳込みを待つことになります。

黄銅では 亜鉛を燃やして脱酸します

黄銅系では除滓後1150℃に昇温し、亜鉛を燃焼させることにより脱ガス、脱酸を行ない、もう一度除滓して.沈静させます。

脱酸後にもう一度テストピースで確認

脱酸後のテストピースは図3のように作ると簡単です。砂型で(イ)の寸法の型(丸棒状の木型を砂に押込むだけです)を作り、脱酸後の溶湯を型に注湯します。冷却後に取出して2ケ所にノッチを入れてハンマーで折って破面を見ます。この場合も組織が緻密で一色であれば脱酸完了を示します。破面の中心部に褐色のもの(ロ)が残っておれば脱酸不足ですからも一度脱酸をやり直します。

リン銅を押し込んだ直後では、一時的にガスを吸収しますから、脱酸後5〜6分沈静してから試料を採取して下さい。



攪拌の重要性

私共が鋳物工場でいろいろお話を伺いますと、意外に溶解中の撹拌がなされてないケースが多いようです。これは使用される地金がイソゴットまたは新材配合であり、返り材やダライ粉も自社発生のものであるから、精錬の必要性が少ないとのご判断によるものと考えます。

しかしよく考えてみますと、返り材は鋳型にカスが入らないような方案のもとでできるものですから、当然湯口やセキにはカスやカスになるべき酸化物が多く残っているはずです。またダライ粉は鋳型に接触した部分を削り取ったものであり、本来インゴットメーカーの原材料でありますから、これらをお使いになるにはそれなりの精錬の操作が要るのではないでしょうか。

私共インゴットメーカーは、一般に鋳物工場や伸銅工場で使いにくいスクラップを良質の地金に作りかえるのが使命ですから、精錬にはことのほか注意して日々の溶解作業を行なっています。良い湯を作られるためにご参考になれば幸いです。

なお、本項は銅合金用フラックス製造・太平鋳剤化学研究所・石田一夫氏より多くの助言をいただき、作成いたしました。

アルニューム青銅の溶解ついては、溶湯の性格が一般の青銅と違います。
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